令和6年12月の法話「お釈迦さまのお覚り」

令和六年十二月法話資料
お釈迦さまのお覚り

大聖釈迦如来成道御和讃一番
師走しわす八日ようか朝まだき 菩提の葉風爽やかに
心の闇を払われし 自覚めざめの主の釈迦世尊

お釈迦さまは、カピラ城を出てから、長い苦行を経て、ブッダガ
の菩提樹のもとで禅定(坐禅)に入られました。ある年の十二月八日
早朝、空には明けの明星が輝いていました。風が爽やかに吹き抜けた
時、お釈迦さまの心から煩悩の炎は消え去り、この世の真理にめだめ
たブッダ(覚者)となられました。
私を苦しめていたのは、自らが心に生じさせた自分中心の欲望が原
因であり、自分が自分を苦しめていた事に気付いたのです。悪魔は外
から来たのではなく、自分が生み出していたのです。それ故に激しい
自身との戦いでした。
このお釈迦さまのお覚りは「縁起の理法」として人々に伝えられま
した。縁起の教えは仏法の根本であり、四法印や四諦八正道として用
いられるようになりました。
◎四法印
諸行無常…時間的縁起。すべての存在は移り変わりゆき、留まっていない。
諸法無我…空間的縁起。すべての存在は今ここで関連しており、単独で他
と関係なく存在するものはない。
一切皆苦…右の真実が理解できなければ、すべては苦しみの原因となる。
涅槃寂静…右の真実が正しく会得出来れば、心の平穏を得ることができる。
◎四諦八正道
苦諦…今、私が苦しんでいる状態(結果)
集諦…過去の私が行った自分中心の行為(原因)
滅諦…心の中の苦しみが消滅した理想の状態(結果)
道諦…苦しみを消滅させる方法(原因)
仏の教えを実践する八つの正しい行為
谷田山東光寺住職石田泰光合掌

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