把手共行
手を把って共に行く
明けましておめでとうございます。
禅の友一月号に掲載された曹洞宗管長、大本山總持寺貫首の石附周行禅師の年頭あいさつでお示しになられた禅語は『把手共行』でした。
手をとって共に行く。大変わかりやすい禅語です。
手をつなぐ相手は誰でしょうか。
『無門関』で示された本来の意味は、達磨大師であり、六祖慧能禅師、臨済禅師、道元禅師たちのことです。仏であり、同じように悟りを開いた祖師たちと共に手をたずさえて行こうというのです。
道元禅師の有名な歌を紹介します。
峰の色 谷の響きもみなながら わが釈迦牟尼の声と姿と
自然のすべては仏の姿そのものであり、わが身と一体なのだというしみじみとした喜びが伝わってきます。悟りを開くとは自分の内なる仏性に目覚めること。仏と自己が調和し一体となり、手に手を把って行こうという旅を続けるのです。この仏と一体であるという喜びこそ『把手共行』の喜びです。
今年の4月16日には、当山八世晋山式、そして新本堂・山門の落慶式をさせて頂く予定です。無事円上できますよう、仏縁で結ばれた僧侶と檀信徒の皆様が手を取り合って進んで行きたいです。
本年も宜しくお願い申し上げます。