曹洞宗 谷田山東光寺

秋彼岸会 住職の話~法話「禅定」

住職の話

 本日は、菩提寺東光寺の秋彼岸会法要、引き続いての臨時護持会総会にご参加いただき、ありがとうございます。

 今月三十日、一週間後の九月三十日には先代住職が遷化して二年を迎えます。

 この二年間、東光寺役員の皆様をはじめ、必要となった新しい庫裏客殿建設に伴い組織された建設委員の皆様のご尽力、

 また檀信徒の皆様、地域住民の皆様のご理解ご協力をいただき、

 無事、庫裏客殿は「思親殿」という素晴らしい願いの込められた名称も付けていただき完成することができました。

 建設工事中は想定外の事がいくつも起こりましたが、その都度、経験豊かな建設委員の皆様が、知恵を出し合い、予定通りの工期で完成することができました。

 完成後は、檀信徒の皆様の法事の待合室、食事会の会場としてや、地元中学校や交流館主催の坐禅会の会場としても使用させていただいております。

 今思う事は、このような大きな事業は、一人の思い、力だけではなしえる事はできず、多くの方の思いが結集し、知恵を出し合い、励まし合い、支え合って行う事が出来るのだなという事です。

 正しく人と人の縁を極力無くしていこうとする現代の無縁社会から起こる様々な問題に対して、

 この世の中は、すべて諸法無我、諸縁吉祥、縁が重なって成り立っている事をお悟りになったお釈迦様のみ教えを説き、広めていくお寺のあり方を再確認する機会でもありました。

 このような機会をいただけたことに住職として感謝申し上げます。

 

 先代住職の本葬儀ですが、先日のご案内文書の通り、来月十月七日に三回忌法要と逮夜仏事を翌日八日に大和尚様に供物をお供えする奠湯、奠茶仏事、そして最も大切な棺に点火する意味をもつ秉炬仏事を行う本葬儀を行います。

 連日とも多くの御寺院様が参列されるため、本堂、客殿、駐車場は御寺院様のために使用させていただきます。いつも使用させていただいている神社横の緑地広場も駐車できません。ご参列いただく皆様にはご迷惑ご不便をお掛けしますがご理解ご協力の程、よろしくお願い致します。

 

 

 受付は客殿桜の木の下辺りに檀信徒受付と一般受付に分けて設置する予定です。皆様は檀信徒受付でお願い致します。またよくあるご質問ですが、香資の書き方ですが、御仏前か御香典でよいかと思います。本日、ご香資をお持ちいただいた皆様もいらっしゃるようですが、ありがとうございます。改めて本葬儀後、御礼をさせていただきます。

 

 次にに今年の秋彼岸会の資料についてご説明させていただきます。資料をご覧ください。

 今回は彼岸に渡る為の修行徳目「六波羅蜜」の五番目「禅定」です。

 「禅定」は仏道修行に欠かせないもので、思いを沈め、心を明らかにして真正の理を悟る為の修行法です。

 「禅定」の実践方法として坐禅があります。

 姿勢や呼吸法など、いろいろなきまりがありますが、資料にも書いたように頭で理解するのではなく実際に行ってみて体得するものであります。

 東光寺では、毎月第二、第四日曜日の朝六時から坐禅会を開いています。十月の第二日曜日は本葬儀の為、休会しますが、明日も開催致します。坐禅を体験したい方は気軽にご参加ください。

 

 最後に梅花講のお仲間のお誘いです。東光寺の梅花講も徐々に新しいお仲間が増えて来まして、本日の法要でもお唱えをしてくださいました。本葬儀でもお唱えをしてくださいます。

 梅花講はみ仏のみ教えを学び、心を安定させられると同時に、いっしょにお茶やお参りを楽しむ仲間づくりにも最適です。休憩時間にはいつも明るい笑い声が聴こえてきます。本葬儀の後にも、新しい方が一名入講されます。十月からはまた初めから教えますのでこの機会に是非、梅花講にお入りください。

よろしくお願い致します。

 

 本日は、誠にありがとうございました。

 

法話「禅定」

                                     ぜんじょう

 心を安定させるために~禅定~

 

 今回は六波羅蜜の五番目、「禅定」です。

 「禅」はサンスクリット語のジャーナ(dhyana)、あるいは音写の禅那(ぜんな)の略です。「禅」の字は元来、天や山川を祀るという意味で、それが転じて、天子が位を譲る(禅譲)という意味になりました。これに「心の働きを集中させる」という語釈を与えて禅となし、「心を静かにして動揺させない」という語釈を与えて定とし、禅定とする語義が作られました。

 「禅」あるいは「定」という概念は、インドにその起源を持ち、それが指す瞑想体験は仏教が成立した時から重要な意義が与えられていました。修行中のお釈迦さまも禅定によって悟りを開いたのは皆さん御存知の通りです。大乗仏教では「六波羅蜜」(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)の一つとして、仏道修行に欠かせないもので、思いを沈め、心を明らかにして真正の理を悟る為の修行法です。

 禅は哲学に近いですが、決定的に違うのは、理論(学問)ではなく、実践として体で体得していくものなのです。無心になって一つのことに取り組み、精神が集中し深まりきった状態のことを三昧といいますが、もともと禅定と同じ概念です。

 「禅定」の実践方法として坐禅があります。

 正しい坐り方ができるように三つのきまりを意識して坐るとよいでしょう。それは、心を調えること(調心)、呼吸を調えること(調息)、姿勢を調えること(調身)です。心を調えるためには、呼吸を調えなければいけません。呼吸を調えるためには姿勢を調えなければいけません。

 まずは、姿勢を調えること(調身)です。手は法界定印か結び手(初心者向きの組み方…左手の親指を右手で握る)に組み、口を自然に閉じて、目は半眼にして坐りましょう。

  次は、呼吸を調えること(調息)です。坐禅中は鼻による腹式呼吸が鉄則となるので、下腹部に意識を集中させた丹田呼吸を心掛けましょう。初めに息を十分に入れ、それからゆっくりと出します。これを調息といいます。

  そして三つ目は調心です。丹田での深い呼吸ができるようになったら、自分の呼吸を数えてみましょう。これを数息観(すそくかん)といいます。これは呼吸に心を集中させ、雑念を沸くことを抑える効果があります。息を吐くときに「ひとー」、吸うときに「つー」と声を出さずに心の中で数えます。十まで数えたら戻り、数を数えることだけに集中すると意識すらも遠のくようになります。呼吸と己が一つになり心に何も生じない無生心(むしょうしん)の境地に達します。これが調心です。

 東光寺では、毎月第二、第四日曜日の朝六時から坐禅会を開いています。坐禅を体験したい方は気軽にご参加ください。

 

     平成二十九年秋彼岸会 法話資料    谷田山東光寺 石田泰光