祝落慶 新命和尚謝辞

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祝落慶 新命和尚謝辞

拝啓 春風の候
檀信徒の皆様におかれましては益々ご清祥の事とお慶び申し上げます。
令和五年四月十六日、前日の雨が嘘のような雲一つない晴天となりました。
安下処を出発した新命和尚は、梅花講員さんのお唱えの中、親元様、寺役員様、お稚児さんたちに先導されて当山に晋山させていただきました。
今から十年前『これからの東光寺』と題した檀信徒の皆様及び地域住民の皆様方、老若男女の皆様が安心して集えるお寺をめざした計画と思いを寺役員様方にお伝え致しました。
思えば、この計画を檀信徒の皆様にお伝えしようとした矢先に先代住職が遷化し計画の見直しが必要となりました。話し合いの結果、寺有金を使わせていただき、多くの御寺院様方をお迎えするための客殿「思親殿」の建設を優先させていただきました。しかし、今振り返れば客殿のなかった当山に客殿が建立された事により、檀信徒様の葬儀が通夜から本葬儀、その後の精進落としまで寺で行える事ができるようになりました。
これも先代住職の仏縁であったと感謝致しております。
本葬儀から一年後、老朽化し手狭となった本堂・山門の新築について協議を再開し、一年間の役員会での話し合いを経て、檀信徒の皆様に計画をお伝えした半年後、今度は未曾有宇のコロナ禍の世となりました。
檀信徒の皆様にお願いさせていただいた三年間の浄財受付期間は、ちょうどコロナ禍の世であり、感染に対する不安と不安定な社会情勢の中、本当に大変だったと思います。にも関わらず皆様から多くの浄財・篤志、そして温かな励ましのお言葉を賜り、このように計画から十年目の春、無事、落慶の盛儀を務められたこと心より感謝申し上げます。
当山に入って十五年、先住から受けた相承の思い、そして、多くの方の助け励ましの有難さを感じ、つくづくこの世の中は多くの方の支え合い、励まし合いの中で自分自身が生かされている存在なんだと実感致しております。 これからも、当山八世住職として地域の信仰の対象となる御堂、仏教を学び、よき生き方を学び合える道場として当山東光寺があり続けられるように、一つ一つの法務、日々の檀務、布教教化活動に精進していきます。
徒弟泰平立僧、共々よろしくお願い申し上げます。

令和五年四月吉日

敬具

谷田山東光寺 新命 石田泰光 合掌

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